
近年、屋内外の広告やイベント演出で採用が増えているキューブ型LEDビジョンをご存知でしょうか。特に商業施設やエンターテインメント施設、アート展示、インタラクティブ広告などで注目されているディスプレイ技術です。この記事ではキューブ型LEDビジョンについて、通常LEDビジョンとの違いに加えて、魅力や活用シーンを紹介します。
キューブ型LEDビジョンとは
LEDビジョンは、発光ダイオード(LED)を使用したディスプレイシステムです。赤・緑・青のLEDを搭載した小型パネルから成るLEDモジュール、モジュールを組み合わせたLEDキャビネット、LEDビジョンに出力する制御装置(コントローラ)電源ユニットの部品の統合によって、映像が表示されます。
LEDビジョンは高輝度で高寿命、省エネルギーという特徴があります。「キューブ型LEDビジョン」は、これらの特徴をもち、かつ複数のLEDパネルを組み合わせて立方体(キューブ)の形状にしたディスプレイです。
通常の平面LEDビジョンとは異なり、キューブ型LEDビジョンでは360度の視認性と立体的な映像表現が可能です。
キューブ型LEDビジョンの魅力
キューブ型LEDビジョンの魅力は、360度の視認性にあります。どの方向からでも映像が見えるため、四方からの注目を集められるのです。
通常の平面LEDビジョンは、一面からしか映像情報を発信できませんが、キューブ型LEDビジョンの場合、室内の中央に設置することで側面からも上面からも(設置方法や高さによっては下面からも)映像を楽しめます。
建築物や商業施設の一部として組み込むことで、近未来的で洗練されたデジタル空間を演出でき、店舗やイベントスペースのアイキャッチとしても効果的です。
最大六面あるパネルに、同時に異なる映像を流すことで、一台で複数の情報を発信することも可能で、複数画面を連動させたアニメーションなど、ユニークな映像体験を提供できます。多様なコンテンツ表示を実現したいケースにおいて、とくに有効です。
キューブ型LEDビジョンの活用例を紹介
複数のディスプレイに同時に映像を流せるキューブ型LEDビジョンは、多くの人が集まる場所で効果を発揮します。以下はその活用例です。
商業施設・ショッピングモール
商業施設やショッピングモールの中央広場やエントランスに設置し、ブランド広告や最新情報を配信することで、施設を訪れた人に大きなインパクトを与えることができます。
魅力的な情報を入口で発信することは、明確な目的がなく施設を訪問した人にサービス利用の目的や動機を与えたり、施設側がアピールしたいポイントへスムーズに誘導したりする効果も期待できます。
駅・空港のデジタルサイネージ
駅や空港のコンコースやターミナルで、広告や案内表示を他方面に表示することで、一度に多くの人に情報を提供できます。旅行者向けのフライト情報、交通情報、観光案内などを複数の情報として一度に表示することができ、情報を必要とする人を待たせることがありません。
通常のLEDビジョンでは、一定時間ごとに画面切り替えを行う必要がありますが、キューブ型LEDビジョンなら一度にすべての情報を配信できるため、迅速な問題解決や混雑の予防にも貢献します。
スポーツアリーナ
スポーツアリーナでは、センターハング型(天井吊り下げ)のキューブ型LEDビジョンを活用することで、試合中継や選手紹介を360度表示でき、観客はどの席に座っていても映像を楽しむことができます。観客の視野に合わせて、どこからでも迫力のある映像体験が可能です。
テーマパーク・ライブハウス
テーマパークやライブハウスでは、ライブステージの演出として立体的な映像を投影することができます。また、アトラクションの入口に設置してストーリーの導入映像を流すことで、参加者のイベントへの没入感を高めることができます。
美術館・アート展示
美術館やアート展示では、CGアニメーションや映像作品を立体的に展示したり、観客の動きに反応するインタラクティブな映像コンテンツを導入したりすることが可能です。
これにより、アートの「動かない」「静か」「受動的」といったイメージを払拭し、訪問者に大きなインパクトと刺激を与えることができます。
屋外広告・ビルボード
屋外広告やビルボードとしては、交差点や広場の中心、バスの待合所などに設置し、歩行者やドライバーに多方向から情報を届けることができます。
また、時間帯ごとに異なる広告を表示したり、ターゲット層に合わせた広告戦略を取ることができるため、より効果的に広告を運用することが可能です。
企業のショールーム・展示会
企業のショールームや展示会では、製品プロモーション用のディスプレイとして、実物を展示しつつデジタル映像で機能紹介を行う方法が効果的です。
多くの情報を一度に提供できるため、訪問者の興味や関心にリーチしやすく、製品の魅力を効果的に伝えることができます。
まとめ
キューブ型LEDビジョンの魅力や活用シーンを紹介しました。キューブ型LEDは通常の平面LEDビジョンと異なり、複数の面(5~6面)に情報表示が可能です。また、建築物や商業施設の一部として組み込むことで、近未来的で洗練されたデジタル空間を演出でき、店舗やイベントスペースのアイキャッチとしても効果的です。複数画面ならではの特徴を活かし、面同士を連動させたアニメーションなど、ユニークな映像体験の提供も実現できます。